どんざ丸
北海道岩内町・木田金次郎美術館のスタッフブログです。
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木田金次郎の本棚(32) 『みづゑ』1959年6月号 針生一郎展覧会評
ロビーで延長開催中の、きだび図書館2014「木田金次郎の本棚」。
前の記事、「針生一郎さんのこと」に関連した一冊。

『みづゑ』649号(1959年6月号)
『みづゑ』は、現在は休刊してしまいましたが、
日本を代表する美術雑誌として、
1905年に創刊された、伝統ある雑誌です。
ここに、当時34歳、気鋭の美術評論家として活躍していた
針生一郎さんが、日本橋高島屋で開催されていた
「木田金次郎作品展」の評を執筆したのです。

針生一郎評 「木田金次郎作品展」
木田にとって、初めての東京での大規模個展。
針生さんは、この展覧会を
「美術界に自己検討のテーマをあたえるような事件だった」
と評しています。
『生れ出づる悩み』のフィルターを通さずに、
近作を見つめる針生さん。
「まぎれもなく一貫した姿勢のうちに、
観照のおどろくほど深まりを示しているのをみる」
「様式というものが、作家の真の生命といかに無縁であるかを、
かれの仕事ほど雄弁に語っているものはない」
針生さんが全国に向けて、「事件」と言った意味をかみしめると、
いまなお、木田金次郎の画業が多くの人を惹きつけている事実が
はっきりと浮かび上がってきます。
ぜひ、多くの方に触れていただきたい批評です。
(学芸員 岡部 卓)
***************************
みづゑ 649号 針生一郎展覧会評
美術出版社
1959年6月発行
この本は、4月中旬まで延長開催中の、
「きだび図書館2014」でご覧いただけます
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前の記事、「針生一郎さんのこと」に関連した一冊。

『みづゑ』649号(1959年6月号)
『みづゑ』は、現在は休刊してしまいましたが、
日本を代表する美術雑誌として、
1905年に創刊された、伝統ある雑誌です。
ここに、当時34歳、気鋭の美術評論家として活躍していた
針生一郎さんが、日本橋高島屋で開催されていた
「木田金次郎作品展」の評を執筆したのです。

針生一郎評 「木田金次郎作品展」
木田にとって、初めての東京での大規模個展。
針生さんは、この展覧会を
「美術界に自己検討のテーマをあたえるような事件だった」
と評しています。
『生れ出づる悩み』のフィルターを通さずに、
近作を見つめる針生さん。
「まぎれもなく一貫した姿勢のうちに、
観照のおどろくほど深まりを示しているのをみる」
「様式というものが、作家の真の生命といかに無縁であるかを、
かれの仕事ほど雄弁に語っているものはない」
針生さんが全国に向けて、「事件」と言った意味をかみしめると、
いまなお、木田金次郎の画業が多くの人を惹きつけている事実が
はっきりと浮かび上がってきます。
ぜひ、多くの方に触れていただきたい批評です。
(学芸員 岡部 卓)
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みづゑ 649号 針生一郎展覧会評
美術出版社
1959年6月発行
この本は、4月中旬まで延長開催中の、
「きだび図書館2014」でご覧いただけます
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