「開館20周年 木田金次郎 アトリエからの再発見」展を鑑賞して

11月7日、秋から冬を迎える企画展である
「開館20周年
木田金次郎 アトリエからの再発見」展
が始まった。
実はこの企画展を、私は以前から楽しみにしていた。
木田の没後約30年もの間、文子夫人によって封印された木田のアトリエから、一体どれだけのどのような作品が発見されたのか、とても興味深かったからだ。

11月9日、さっそく私は展示室に足を運んだ。
まず最初に目に留まったのは、1991(平成3)年11月13日の北海道新聞の朝刊の一面。
同年10月31日、文子夫人が74歳で逝去され、葬儀終了後の11月12日、遺族や関係者が遺品整理のため木田宅に入り、それまで封印されてきたアトリエから未発表作品が発見されたという記事が、非常に大きく取り上げられていた。
こんなに大きく掲載されたのかと、しばらくの間見入ってしまった。

更に、木田の作品である色紙が、12日に5点、翌日に135点発見されたと書いてある。すごい量だなと思っていると、実際に発見された色紙が20点展示されていた。
想像していた雰囲気よりも明るく、色数が豊かに思えた。こういう色の使い方もするのだと、木田の新たな一面を見せられた気がした。

1階の展示室、後半の油彩19点は、全てアトリエから発見されたもの。
お恥ずかしい話だが、この油彩を見るまで私は、アトリエから発見された作品は、「早春のニセコ連山(1960年頃)」と「朝焼けの羊蹄(1960年頃)」しか知らなかった。したがって、油彩だけだとせいぜい10点くらい発見されたのかな等と、呑気な予想をしていた。それだけに、驚きが大きかった。
最終的に、油彩20点、色紙、素描を含め、計187点もの作品が発見されたという事だった。

2階の展示室に足を踏み入れると、美術館開館後からこれまでに美術館に所蔵された作品が、所蔵の年月と共に展示されていた。その一つ一つの年月を見て行くうちに、開館から20年もの間、非常に多くの方々が美術館のために協力してきて下さったのだと、感動してしまった。
開館当時、油彩90点を所蔵していた美術館は、現在油彩約150点を所蔵するまでに至った。

最後に、2階ロビーで上映されているビデオ映像
「木田金次郎の遺作見つかる」(撮影:今井郁夫氏)を、少し観た。アトリエの中に、発見された作品が並べられており、木田の長女るり子さんが映っていた。全体的に部屋の中が暗く感じたので、もう少し明るければ作品の色彩が、より綺麗に映っていたのかもしれない。
 
今回の企画展を鑑賞して、アトリエから発見された作品が、自分の想像していた以上に多かったという驚きとその発見が、美術館建設への大きな後押しになったという事実を含め、20年の重みを感じた。実際にアトリエが開けられた時、その場に立ち会った訳ではないけれど、展示を見ているうちに自分もアトリエの後ろからのぞいているような気持ちになれた。
この時天国から木田は、一体どんな気持ちで、自分のアトリエから作品が発見される様子を見ていたのだろう。

企画展は、2015年3月29日まで開催されているので、また足を運びたい。(Y・I)

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
最近のトラックバック
RSSリンク
QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析