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岩内と炭鉱の関わり(1)

開催中の「夕張市美術館コレクション展」
「なぜ、岩内で夕張の絵を展示するの?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。

その理由のひとつに、
岩内もかつて炭鉱との関わりがあった。
ということが挙げられます。

このことを示す資料を、
元当館館長の森嶋敏行さんにいただきました。

茅沼炭鉱貯炭場風景
茅沼炭鉱貯炭場風景 1935(昭和10)年 岩内絵葉書

岩内近郊の泊村には、
かつて「茅沼炭鉱(かやぬまたんこう)」という炭鉱がありました。
ここは江戸時代から石炭を採掘していた、
道内最古の炭鉱なのです。

岩内は、茅沼炭鉱の石炭積み出し港でもありました。

その積み出しの様子が、この写真。
1935(昭和10)年の絵葉書です。

茅沼炭鉱からは、
空中索道(石炭を積んだリフト)で岩内港まで運ばれ、
人力によるトロッコで、
港に停泊する船に石炭が積み込まれていきます。

この写真の場所が、
まさに木田金次郎美術館の場所なのです。


ここがかつての国鉄岩内駅の跡地ということは、
比較的知られていますが、
石炭の集積地であったことは、
町内でも年配の方の記憶に残るばかりとなってしまいました。

この写真は、この歴史的事実を示す、とても貴重な資料でもあります。

石炭と茅沼
提供いただいた資料を、早速、展覧会で紹介しています。
展示の冒頭部分、夕張の石炭のとなりに、
岩内と炭鉱との関わりを紹介しています。


まだまだ紹介したいこともありますので、
次回に続きます。
お楽しみに!

(学芸員 岡部 卓)

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木田金次郎美術館 開館20周年記念
夕張市美術館コレクション展
炭都・夕張の美術遺産
9月13日(土)~10月26日(日)
木田金次郎美術館 展示室4
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