ある本との関わり

 3月15日、ある一冊の本が出版された。『寿都五十話 ニシン・鉄道・鉱山そして人々の記憶』である。著者は、函館地方気象台職員の山本竜也さん。寿都町の郷土史をまとめるため、取材や執筆に2年近くをかけ、自費出版した。寿都町の郷土史の集大成ともいえる作品である。

表紙

 山本さんは、2006年から寿都測候所に勤務されていたが、2008年に廃止が決まり、測候所の120年以上に及ぶ歴史をまとめた所史をつくることになった。測候所の歴史を調べるためには、町の歴史を知らねばならないと町民から話を聞くうちに、山本さん自身も調べるようになったという。

 既に毎日新聞や北海道新聞、朝日新聞などで見たから知っているという方もいらっしゃると思う。

寿都本
(北海道新聞 2014.3.19掲載)

私はこの本に、少しだけ関わらせて頂いた。〝寿都五十話の舞台〟という本の付録部分を描かせて頂いた。いわゆる寿都町全体の絵地図のようなもので、五十話にまつわるイラストがそれぞれの地区に描かれている。元々、父が数年前から山本さんと知り合いで、私自身、絵が好きだということを教えたのがきっかけだった。

全体図

この本には、ニシン漁の繁栄や寿都鉄道、寿都鉱山の話、また、それに関わった人たちの当時の記憶が取材を通して語られている。「むしろ小屋が並ぶ運動会」や「寿都の珍談・奇談」、「寿都名物の男たち」といったタイトルを聞いただけで興味をそそがれる話もあり、面白い。函館の図書館などで昔の新聞を調べたり、100人以上の人に取材をしたり、現地に探索に行ったりと、大変な労力がつぎ込まれている。そして、著者自身の寿都町に対する想いがたくさん詰まっている。そのような作品に、少しでも関わることができ、光栄に思う。

口絵写真①
口絵写真②

 今まで知らなかった寿都町の歴史を初めて知ることで、昔はこんなに栄えていたんだとか、現在とは違った余暇の楽しみ方があったのかと驚きを感じただけでなく、昔には昔なりの人々の幸せがあったのだと教えてもらった気がする。そして、昔の人たちの努力があったからこそ、現在の私たちの生活があるのだということも教えてもらった。これからも著者の山本さんには、寿都町の知られざる歴史を掘り起こして行って頂ければと思う。
 寿都町以外の方でも、楽しく読める内容になっているので、是非皆さんに読んでいただければと思う。
(Y・I)
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