美術部と共に歩んだ15年 期待以上と福田先生

 岩内高校の福田好孝先生はこの3月に退職される。平成11年以来15年間美術を担当し特に美術部顧問として各種大会に上位入賞者を輩出、道内有数の美術常連校に育て上げた。その指導実績が評価され平成17年度には後志教育実践賞を受賞された。今回は主に部の活動についてお聞きした。

DSC01802-1.jpg

 先生は仙台市の出身で小中学校の頃から絵は好きだったが、高校に進み美術部に入ってから油絵の腕を磨き高1で市内高校美術展初入選さらに高2で宮城県の美術展2位入賞、それが契機となって美術の道を志すようになった。

 岩内高美術部の15年間はとにかく展覧会に追われた。出品する公募展が高文連、学生美術全道展に道展U21の三つ。数年前までは有島青少年絵画展にも出品していた。先ず何を描くか題材選びからだ。まかせてしまうと現実離れした空虚なものを描こうとする。そんなものは絵でない。実際の生活の中から選ぶ、人の歴史を感じさせるようなテーマを見つけるんだ。例えば平成17年度の有島最高賞の品田ちよみの「光」50号も家族の一員のようにいつも世話している牛だからたくましさと力強さを生き生きと表現できた。

DSC01813-1.jpg
奥が品田ちよみさんの作品、手前は佐藤おちろさんの作品

また、平成20年度の50周年記念学生美術全道展で最高賞を取った向井かおりの作品「I鉄工所にて 鉄光」120号もそうだ。金属加工の旋盤工場の写真を100枚撮りその中でこれだという1枚を選び描いたもの。

DSC01807-1.jpg

画面いっぱいの重量感ある旋盤機と差し込む光の対比がよかった。他の部員に比べ制作に時間がかかり、ベニヤ2枚の大作に何日も色を塗り続けるので筆を持てなくなったり寝転がって描いたり気力でカバーして締切りぎりぎりに搬出できた思い出がある。

どちらも題材が決め手になった。展覧会の2週間前から追い込みにかかる。毎日夜の8時9時まで土日なしで作品に取り組む。部員ひとり一人に目を光らせ助言する。今振り返ればこの15年は苦労のし通しだった。高校生の絵で最も大事なことは才能より集中力だと思っている。下手でも時間かけて描きこむと必ずうまくなる。展覧会出品作品の中には描きなぐったような絵を見つけることがあるが岩内の生徒の作品にはそんなのはない。本当に期待以上にがんばった。

 先生の闊達な語りからは美術部への熱い思いと部員への優しいまなざしとが伺われた。
校内随所に大会入賞作が誇らしげに展示されている。学校全体が美術館みたいな環境だ。

DSC01810-1.jpg
廊下の天井(一部)には作品を吊るす用のレールが取り付けられている

DSC01816-1.jpg
美術室前の廊下には部室に入りきらない作品がたくさん

木田美術館のふるさとこども展の審査委員長をお願いしたりワークショップで部員の協力等も引受けていただきました。退職後は朝から晩まで一日いっぱい好きな絵を描くんだと笑った先生。その日は近いですね。長い間本当にお疲れ様でした。

DSC01799-1.jpg

(O・Y)
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
最近のトラックバック
RSSリンク
QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析