この美術館ができること。

このたびの震災で被害を受けられた方に、
心からお見舞い申し上げます。

私(学芸員)自身、かつて東北に住み、
いまもたくさんの縁がある土地だけに、
心が痛んでいます。

当館は、いつもと同じように開館しています。
お客様をお迎えできる幸せを、日々感じています。

3月26日(土)の『読売新聞』のコラム「時の余白に」に、
木田金次郎のことが出ていたと、
紙面を館にお持ちくださった方がいらっしゃいました。

執筆は編集委員の芥川喜好さん。
一昨年9月のコラムに木田金次郎を取り上げた方です。

震災から2週間。
作家の吉村昭(故人)が、かつて三陸大津波を取材したことに触れ、
今回の「想定外」の災害を経験したいま、
自然への畏れを失うな、人間の想像力を引き上げよ、
と語りかけています。

このコラムの最後に、木田金次郎が再度登場します。

そうです――、
町を焼き尽くした大火から再起し、
再び描き出した木田金次郎。

芥川さんは次のように結んでいます。

深い喪失の底から立ち上がることが人間にはできるのだということを、
初めて教えてくれた人でした。


この美術館ができることは何か。

木田の生き方を伝えること。
木田の生き方が、私たちを力づけてくれる。

大火から再起した町で、心からそう思います。

ぜひ木田金次郎美術館で、
木田の作品に向き合ってみて下さい。

(学芸員 岡部 卓)

時の余白に2011.3
2011年3月26日(土) 『読売新聞』 芥川喜好「時の余白に」
木田金次郎「大火直後の岩内港」(1954年)は、
岩内地方文化センター大ホールの緞帳にもなっている、
岩内復興のシンボル


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 「バラックの神たちへ」
 芥川喜好著 深夜叢書社発行
 2009年11月発行
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