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木田金次郎の本棚(17) 『五塵録』

木田金次郎の本棚
五塵録
橋浦泰雄『五塵録』

この本は、木田金次郎と交流のあった橋浦泰雄の自伝。
本文334ページ、2段組の大著です。

橋浦泰雄(1888~1979)は鳥取出身の民俗学者・日本画家。
本書は鳥取の地元紙『日本海新聞』に1962年~68年、
約300回にわたり連載した橋浦の自伝を一冊にまとめたもの。
「五塵録(ごじんろく)」とは、橋浦の号「五塵子」によります。

出生時の1888(明治21)年から、
有島武郎が心中した1923(大正12)年までの、橋浦の足取りが、
詳細に記されています。

社会主義者でもあった橋浦。
様々な人物が登場し、遠く鳥取や東京の出来事も、興味深く目に映ります。
特に、有島が軽井沢で心中した時の様子は、
橋浦が叢文閣(出版社)の足助素一らと捜索に走ったことや、
有島の葬儀を取り仕切ったことなど、知られざる一面が描かれています。

巻末の解説に、橋浦と民俗学を結びつけた存在として、
木田金次郎の名が登場します。
ともに有島との縁をもつ木田と橋浦。
これから長い友情が始まるのです。
(その出会い以降が本書に登場しないのが残念ではありますが)

(学芸員 岡部 卓)

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 『五塵録 民俗的自伝』 
 橋浦泰雄著 創樹社
 1982年3月発行
 
 この本は、当館展示室4で開催する「木田金次郎の本棚」
 [会期:12月19日(土)~2010年1月17日(日)]でご紹介する予定です。


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今はインターネットで古書検索ができる便利な時代。
この本もネットで取り寄せたものです。
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