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第130回岩内美術協会秋季展を見て

 「迷走」林真広作、青紫をベースにしたトカゲのマチエールがしっかりしていて、リアルで迫力がある。F10号なのにこの存在感はすごい。そして木枠のオペラ(ピンク)の色が、画面を引き締めている。

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林真広「迷走」

「回帰Ⅰ―平成」新井場豊作全道展奨励賞作品で100号の画面に乾燥した鮭を10匹ほど組み合わせていて、そのほとばしるような生命力は、目を奪う。
それに対して「ありがとう‥‥感謝」の鮭とバラの組み合わせは、シャガールを彷彿とさせる。背景に置いた青とバラの暖色が今までにないハーモニーを見せている。

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新井場豊「ありがとう…感謝」(写真中央)/「回帰Ⅰ-平成」(写真右)

「泊海岸」宮崎良一作は、右の近景のごつごつとした岩場の明暗がリアルで、中景、遠景の大気を通した距離感が実に巧みで息をのむ。色合いも複雑でいて調和感があり、今までにない空間を作り上げている。何十年も描いてきて一つの高みに達したのかと思われる。

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宮崎良一「泊海岸」

「秋色」三浦豊史作、背景の夕日の色に負けない近景の草花が、たおやかながら力強い。中景の畑の作物の線が画面を引き締めている。

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三浦豊史「秋色」

「羊蹄山」髙橋末好作、薄青紫の羊蹄山が逆光に浮かんでいて息をのむ美しさだ。飛行機雲が上に斜めに空を横切っていて、画面全体を数本の水平線でまとめていて独特のリズムがある。

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髙橋末好「早朝の飛行機雲」

「浜の母さん」昔の漁場の風景であろう。5人の母さんたちが笑顔でニシンを網から外している。魚が生きて飛び跳ねているようで活気のある浜の雰囲気が伝わってくる。昔の記録としても貴重なものだろう。是非ともこういう絵を描いて残してもらいたい。

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髙橋末好「浜の母さん」

 伝統のある岩内美術協会の作品がこうやって年に2回見られることは素晴らしいことだ。
木田さんが生きてきた証が地元に連綿と続いていることの重みを感じる。(S.S)

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