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「第129回岩内美術協会春季展」は力強かったよ

17名のメンバーが29点の絵を出していた。道展、独立展、全道展の会友、所属という人たちが何人もいる。その力強さに圧倒される。
新井場豊「回帰Ⅰ―平成」「回帰Ⅰ―令和」の100号の鮭を描いた油絵はともに乾燥した鮭を題材にしていて、画面からほとばしる力に圧倒される。鮭のそれぞれの顔に個性があり、味がある。

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新井場豊「回帰Ⅰ―平成」「回帰Ⅰ―令和」

宇野嘉祐の「ヤドカリ」と「貝」は小さい画面のスーパーリアリズム的な描写が巧みだ。けれども作家がその手法を何の目的のために使うのか、ちょっと見えてこない部分がある。その絵は写真を超えて、普遍という領域に近づくのだ。そこのところの宇野の深まりを期待したい。

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宇野嘉祐「ヤドカリ」「貝」

「DRUM」山田則意のコンプレッサーとドラム缶、ホースを組み合わせ分厚いマチエールに茶系統の色合いでしっとりとまとめている。背景に古びた貨車を配置し、それぞれの金属の質感が統一された音色で奏でられている。青緑や赤の点がその中にちりばめられていて、穏やかで不思議な雰囲気を醸し出している。

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山田則意「DRUM」

早瀬文子「季節の詩A」抽象画で今までとは異なる色相を使っていて、灰色の抑えの色はあるが様々な感情が立ち上がってくるようで面白い。作家としてはもがいてもがいて模索しながら色を探してゆく過程があるということで、しんどい部分ではあるがこれからも歩んでほしい。

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早瀬文子「季節の詩A」「季節の詩B」 

「雨」林真広、青系統に紫や抑えたピンクが入り、女の顔を左画面に大きく取り込み右奥に傘をさして座る女の姿が小さく描かれている。色数を抑えた分、絵の表現が明快になり、シュールな感覚から心象画風景へと軸足が移動している感がある。女の表情が言葉で表現できない複雑さを持っていて美しい。(S,S)

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林真広「雨」
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