岩内美術協会春季展2017〈絵の町岩内で“出力”し合う〉

 絵を描く人がいます。それを見る人が居ます。絵を描く人は今まで貯めてきた五感の塊をキャンバスにぶつけ“出力”します。
 
今回も同じ地域に住む人たちが“出力”した世界を見ることができます。
会員たちが描いた絵は、6月を間近に迎える今日角度を変えた太陽のように鮮やかで明るく、北海道の遅い春・待ち望んでいた夏への期待を感じ顔がほころびます。
一方心から滲み出たような暗い色のキャンバスも、未だ続く容赦ない冷えを抱えた夜のようで黒の鮮やかさが目を引きます。
私も1点、その仲間に入れてもらっています。

DSC08553.jpg

 こうして公の場で絵を見てもらうと、ひと際絵を見ている方の感想の中に予想外の指摘をされてハッとすることが何度かあります。そういう時は体の中を見透かされ、奥深くの臓器が密かに動く様を観察されているようです。
そうして心を言い当てられるのは恥ずかしいですが、ホッと安心するんです。「私は理解されたんだ」と、これは不思議な感覚です。
私も他人の絵を見るときは表面よりも1枚奥の何かを見たいと思って見ています。
構図や配色など難しいことは抜きにして、描いた人がどんな人なのかを絵から考えるとより深く絵の世界に入り込むことができます。
同じ地域に住む人同士共通点を探すよりも面白いです。

 出品していて何ですが、私は最近まで絵を人に見せるのが嫌でした。昔学生時代の人たちは“普通”を求め、私の絵の感想には「ふ~ん」の一言の後こう言うんです、「絵がうまいんだね」。曖昧で、突き放すような冷たい言葉に何度も落ち込みました。
しかし去年縁あって出品させてもらい、会場に緊張しながら足を運んでみれば皆はっきりと絵の感想を嬉々として教えてくれました。嬉しそうな表情で声をかけてくれるのが印象的でした。
この町で絵を見てもらい、見るのはまだ2回目ですが同じ地域に住む人たちと“出力”したものを見せ合える事を嬉しく思っています。
 
DSC08577.jpg

自分が描いた絵の感想を聞くのは非常に大きな糧になります。
「上手ですね」の一言も嬉しいですが、描いている人は具体的に言って欲しいんですよ。「私この色が好き」「この景色はいい」そして、「壁に飾ったらすてきだね」。
絵の感想を言うことは言葉の“出力”ですから、会員とともに展覧会に参加していただきたいです。(Y.Y)
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

最近の記事
カテゴリー
最近のコメント
月別アーカイブ
最近のトラックバック
RSSリンク
QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析