野本 醇 北の箱舟美術館を見て

登別市には美術館は無いと思い込んでいたら、なんと私設の素敵な美術館がありました。
そして観覧料は無料ということで、またまた驚きました。
JR登別駅から徒歩15分ほどの閑静な住宅街に、一般的な住宅が美術館として、ひっそりと建っていました。
中に入って驚いたことには、札幌市の芸術の森美術館の常設展で展示されていた野本さんの風景画がありました。
北方ルネッサンスの画家ピーテル・ブリューゲルの「雪中の狩人」を彷彿とさせる冬景色を背景に、雪穴の中で体を温めている動物たちがいとおしく描かれていました。
野本さんの作品は、具象画だけでなく1980年代には、焦げ茶色を主調色にした抑えた色調のシュールレアリズムの流れをくむ抽象画を沢山描いていて、それが1990年後半から球体へと変化して哲学的、宇宙的なイメージに変遷していく流れがわかってとても素敵でした。
作品数は20数点ということで、野本醇の制作の足跡が、とてもよくわかる力作ばかりです。
静物画も数枚あり、マチエールが厚く味のある絵が多く見られました。
年2回一部展示替えがあり、土・日曜日・祝日のみの開館で、11月4日から4月中旬までは休館とのことでした。
近くにお越しの際は、是非足を運んでください。とても心安らぐ空間です。(S・S)

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住所 〒059-0465 登別市登別本町2丁目21-4
電話 0143-83-2788
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鑑賞スケッチノートから

○2015/10/1  愛知県東海市  O・I様
大変楽しいひと時をありがとうございました。私も頑張って少しでも上手くなる様努力致します。感動をありがとうございました。

○2015/10/8  K・T様
いつ来ても新しい発見があります。今回、バラはほとんどなかったけれど、どの絵も群青と青緑がとてもすてきでした。積丹の海の色かな?

○2015/10/9  大阪府堺市  I・S様
今日で何回目になるかな?台風と一緒なんて!!観るたびに素晴らしいと思う。バラの花、とても素敵で何も言う事が出来ない。絵はその人です。

○2015/10/9  小樽市  Y・I様
前から来たいと思っていました。とてもすばらしい!の一言です。心打たれました。

○2015/10/10  岩内町  E・R様
再現されたアトリエ、すごい迫力でした。没後から平成になるまで「開かずの間」であったことも初めて知りました。もう一回、見に来ようかなー。
国鉄岩内線の企画展、資料の多さが、“さすが”です。見ごたえありました。

○2015/10/11  網走市  N・K様
初めて訪れました。岩内の大火後から生涯を終えるまでに命の限りを尽くしたパワーを絶筆にみたような気がする。

○2015/10/11  札幌市  B様
生み続けてきた作品の多くを一瞬で焼失…という絶望を味わいながらも、再起しようという意志と人間味が作品から感じられました。力強く、温かく、たくましく生きたいものですね。

○2015/10/18  札幌市  M・H様
木田先生の絵を一度見てみたく来館しました。感動の一言につきます。岩内生れの私にとって言葉にならない
荒海を表現されていて生きる生命力を感じました。又見に来たいです。

○2015/10/24  札幌市  T・R様
絵に対する思いが伝わってきます。また来たいと思います。

○2015/10/27  札幌市  I・M様
岩内大火の前後の作風の違いをはじめ、多くの木田金次郎を知ることができた。「ポプラ」を特に気に入った。

Volunteer Diary

27,11,8
 文化の日に斎藤雅子さんが町から自治功労賞を受賞した。町議としてその活動が高く評価されたもの。地域住民の生活に根差した声を掬い上げ行政に反映してきた実績はすばらしい。斉藤さんは資料部部員としても活動し同じ美術館ボランティア仲間として誇りに思う。(O・Y)

27,11,11
 今日ポプラの会役員会を招集した。参加者は杉山副会長、佐藤書記、斉藤会計、大森どんざ部部長。議題は29年度ボランティア交流会参加についてだ。まだ先の話だが参加の可否、対応についていろいろ話し合った。(M・N)

27,11,13
 本日小春日和。中庭の足場も外れ、明るい館内でした。マリンパークにちびっ子たちが遊びに来ており、お父さんと似顔絵を見ていた子も・・・。10名の予約が入っていると聞きましたが、まだのようです。〈芸術の秋〉ラストスパート。期待しています。(S・Mi)

27,11,18
 めっきり寒くなりあと1枚のカレンダーとなり、時雨の季節は寂しい…。主人が発病して3年、数多く入退院を繰り返しやっと快方に向かう。前田さんに会長をお願いして感謝しています。ありがとうございます。(S・K)

27,11,22
 寒風吹きすさぶ。ヤセにはこたえる。トイレに暖房の効果が小さく大変だ。来館者サービス上も致命的だ。高齢の方はさぞ辛いだろうと思う。使う度に何とかしないと考え込む。(O・Y)

地域コミュニティーバス実証運行始まりました。

高齢化に伴い、地域公共交通機関の確保・維持が求められていましたが、岩内町においても「地域交通活性化協議会が設置され、この問題解決に向け検討協議を進めていましたが、平成27年10月5日から11月4日までの1ヶ月間で、積雪期間についても実証運行を行うそうです。

バス3

運行ルートは中央バスターミナルを起点に、東西に分かれ町内各病院に通院可能とするルートで一方通行となっていますが、基幹病院である岩内協会病院には、東西に分かれたルートであっても、必ず停車するよう配慮されています。

バス2

運行を待ち望んだ一人として、さっそく試乗しようと考えていましたが、なかなか機会がなく、ようやく10月14日(水)と10月17日(土)の2回試乗してみました。
乗車区間は宮園尾崎商店前から中央バスターミナルまでです。
運行は一方通行ですので、最短距離にはなりません。
尾崎商店から中央ターミナルであれば最短で行くとすると道路左側にバス停があり、協会病院方向へ進むのですが、尾崎商店のバス停は道路右側で一中方向になります。
初めてのときは、バス停がわからず、尾崎商店でバス停はどこでしょうと教えてもらったような次第です。
バス発車時刻は1時24分発でしたが、遅れて26分になりました。
バスは宮園団地、円山通り、ハローワーク、保健所、働く婦人の家、役場前を通り、協会病院前から同じ道を通って、ノンストップで大井病院、前田病院を経て、駅前十字街を泊方面へ直進し、ガベ坂十字街を左折し中央バスターミナルに入ります。ターミナルでは、寿都行ホームを利用します。

バス

試乗した感想は、利用者が少ない、定時より遅れる、遠回りになり、時間がかかるということでしたが、私のような高齢者で時間に余裕があるものにとっては100円で乗車でき大変便利です。
また降雨時には障害者にとっては無料で利用できることから、もう少し時間がたてばもっと利用者が増えるように思われました。(M・N)

トヨタコミュニティコンサートinいわない

札幌フィルハーモニー管弦楽団が岩内町に訪れました。
“札フィル”の皆さんは普段は学生、公務員、お医者さんなどの顔を持ち、週末に活動しています。

10月25日(日)文化センターでコンサート開催の運びとなりましたが、前日の24日(土)の夕方、当館でも木管五重奏の編成でミニコンサートが行われました。

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フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット4種の木管楽器にホルンを加えた5本の管楽器です。

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〈アイネ・クライネ・ナハトムジーク〉、〈ディズニーメドレー〉、アンコールではジブリ音楽「となりのトトロ」より〈さんぽ〉などが演奏され、約50人の来館者が絵を背景に興味深く聴き入りました。

翌日の大ホールでの午後2時からのコンサートでは、指揮板倉雄司さんで、悪天にもかかわらず、870名の入場者がありました。
バレエ音楽「白鳥の湖」では、岩内高校3年笹原ゆき恵さんが、とても清らかな音質で音楽物語に演出されたナレーションをつとめ、大役を果たしました。

♪指揮者の挑戦!コーナーではたら丸も大活躍。
カルメンをとてもユニークに振りました。小中学生や73歳の男性も…。
その他吹奏楽局の生徒が札フィルの皆さんに混ざって演奏したり、合唱をリードしたりと町民との交流が感じられる音楽会でした。午前中には町内の児童生徒が960名も集まったそうです。
関心があってもオーケストラの響きを聴くチャンスの少ない地域は多いと思います。北海道の隅々までたくさんの音色を届けていただきたいものです。(S・Mi)

文化祭

10月3日、岩内町にある二つの中学校で文化祭が行われました。

岩内第一中学校文化祭
 
美術部展示教室入口には、縦2、4メートル横3、15メートルの白黒の「ONE PIECE」の共同作品があり目を引いた。
約5ミリの黒画用紙を92、279枚貼って3ヶ月かけて制作したそうだ。

文化祭3

展示室には、迫力あるB全版が4枚、B2判が11枚、四つ切が1枚飾られていた。
風景画が多く、色使いがとてもうまい。
伊藤路留さん「葉桜」は右近景に大きな桜の木をおき、左中心に赤い遊具があり、遠くの木立が暗くてそれらを引き立てていて遠近感、季節感がよく表現されている。

文化祭2

井上潮音さん「ふるさと」は凹凸のある畑を中心にして、中心の小さな農家の赤と青の屋根がアクセントカラーになっていて、画面を引き締めている。
福森勇次君の「カブトムシ」はカブトムシを中心に巨大に入れて、背景は空と雲で単純化し奇抜な空間を作っている。

文化祭1

面白かったのは、清川翔太君の「人形たちの期末」で教室風景にだるまや招き猫、狸、こけしなどがいてテストをうけているというユーモアあふれる構想画でついニンマリしてしまう。
中学生の多様な表現が垣間見えて楽しい展示だった。


岩内第二中学校文化祭
 
B2判が2枚、四つ切が19枚と小さめな作品が多いのは、コンクールに応募するためとのことだった。
手を入れた題材の作品が4点あり、どの絵も手のデッサンが巧みで力強かった。
顧問の先生のお話では、手のデッサンをたくさん描いて練習した成果とのことだった。
田村悠翔さん「光」は指の関節に力が入り、円い光の輪を自分の手に封じ込めてしまいそうな力強さがある。それと対照的に松田朋佳さんの「空」は、右上からさしてくる光の方へ伸ばした手が実に伸びやかで美しい。手を片方入れただけで、これほどの空間が成立することが不思議だった。10代の思春期の心の震えるような繊細さがあった。

文化祭5
文化祭6

コンクールで銅賞を獲得した枝元善藏君の「貨物船」は斜め正面の難しい角度から描いていて、重量感があり、海の色、空の雲の動きと、全体から細部までていねいに描き込んでいて素晴らしい。

文化祭4

また「馬」は手前から走ってくる駿馬を迫力ある構図で切り取っている。岩と馬の色を濃く、空と砂を極端に薄くして、水彩の濃淡の効果を最大限に利用しているのに、舌を巻く。
特別支援の生徒の切り絵は1ミリの細さの図柄を正確に、気持ちを込めてカッティングしていて、どの切り絵もため息の出る美しさだった。

文化祭8

生徒たちの真剣さが伝わってくるような作品だった。(S・S)


「木田金次郎 連作の軌跡」はじまりました!

11月6日(金)から、秋から冬を迎える企画展
「木田金次郎 連作の軌跡」がはじまりました。

「木田金次郎 連作の軌跡」ポスター

この展覧会では、木田作品の大きな特徴である、
同じモティーフを繰り返し描いた「連作」に焦点をあて、
その軌跡をたどります。

連作のなかには、同じ時期に何枚も手がけたものもあれば、
また、生涯にわたって描いたテーマも「連作」といえるでしょう。

今回は77点の作品を展示。
特別展示よりも点数を多く紹介しています。
連作の過程がより明らかになるように、素描も12点展示しています。

また、初公開作品もあります。
10月末に千葉県在住の方から寄託されたばかりの
「落陽の放牧」(1958年)。
このテーマにピッタリの作品なので、さっそく同じモティーフの作品と並べています。

このほか、前回の特別展示のときに好評だった
「木田金次郎のアトリエ復元」を引き続き展示。
また、初公開のスケッチブックを多数展示しています。

木田が繰り返し描いてきたものとは――。
ぜひ、展示室でお確かめ下さい。

(学芸員 岡部 卓)

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秋から冬を迎える企画展
木田金次郎 連作の軌跡
11月6日(金)~2016年3月27日(日)
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岩内高校生インターンシップ

10月7・8日の両日、岩内高校2年生の二人が美術館に職業体験にいらっしゃいました。
2日間働いてみてどう思ったか、感想をいただきました。

S・Hさん
美術館の仕事をしてみて、想像以上にやることが多くて驚きました。
受付ではチケットを渡すだけでなく、お客様によってわかりやすく説明したり岩内についてPRしたりするために覚えることも多く、苦労しましたが案外知らなかった自分の地元について学ぶことが出来ました。

インターン1

他にはポストカード制作の為、ポストカードになる絵の写真と実物を見比べ、より実物と同じ色彩になるように色やコントラストを決めていくという作業をさせて頂きました。
細かいところまで見比べるのは大変でしたがとても面白かったです。一枚のポストカードでもこんなにこだわっているのだなと驚きました。
職員の方々は勿論、お客様も皆さんとても優しい方々で色々と話しかけてくださったりアドバイスをしてくださったりと、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。
とても緊張したしうまく行動できなかったことも多々ありましたがお客様が笑顔で帰っていくのを見てとても嬉しかったです。
インターン4

T・Sさん
木田金次郎美術館で仕事をさせていただいた感想は、職場の方々が親切で丁寧に接客についてのご指導や館内についてのご案内、木田金次郎の生涯と描いた作品など、様々なことを教えていただき、大変貴重な体験ができたと思いました。
実際に行った受付業務やラウンジでの仕事では、緊張しながらもスムーズに進められたと思います。

インターン3

来館してくださったお客様の中には、岩内高校の美術部を応援してくださる方や、実習中に「頑張ってください」と声をかけてくださった方もいて、とても嬉しく思いました。
2日間という短い時間でしたが、大変良い経験ができました。職場の方々、来館してくださったお客様、本当にありがとうございました。

祝 美術館入館者が40万人を迎えました

木田美術館の入館者が、そろそろ40万人を突破するだろうーと期待しながら、行楽の秋を過ごしていました。
人口40万人都市を考えると、本州の柏市や宮崎市に当ります。大都市ですね。
それだけの人が、この小さな街の個人美術館を訪れて下さったのかと思うと、感慨深い気持ちになります。
中には2度3度と繰り返しお越し下さった方もいて、鑑賞者ノートのたくさんの記録を読むにつけ、一人の画家がこんなにも多くの人の心に残る作品を作り上げたエネルギー、そして影響力に頭の下がる気がします。

2015年10月11日、
曇りの日曜日に私たちボランティアも「今日こそ、記念の来館者が来てくれそう」と待ち遠しい気持ちで待機していたところ、
はるばる網走から中原健一さんが
「ずっと見に来たいと思っていて、念願叶いました。」と受付を通過して下さいました。

町長から入館者40万人目の記念品を贈呈し、その後ゆっくりと一人で木田の作品を鑑賞していらっしゃいました。

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冷たい風の吹く秋の日、入館者もそれほど多くはない休日でしたが、作品とじっくり向かい合うには最高の環境で、中原さんが木田作品から何を受けとめたのか、いつかお伺い出来たらいいのに、と思いました。

「木田金次郎の作品に会いに来て下さって、ありがとうございます」と、心よりお礼申し上げます。(S・K)
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