岩内美術協会春季展2017〈絵の町岩内で“出力”し合う〉

 絵を描く人がいます。それを見る人が居ます。絵を描く人は今まで貯めてきた五感の塊をキャンバスにぶつけ“出力”します。
 
今回も同じ地域に住む人たちが“出力”した世界を見ることができます。
会員たちが描いた絵は、6月を間近に迎える今日角度を変えた太陽のように鮮やかで明るく、北海道の遅い春・待ち望んでいた夏への期待を感じ顔がほころびます。
一方心から滲み出たような暗い色のキャンバスも、未だ続く容赦ない冷えを抱えた夜のようで黒の鮮やかさが目を引きます。
私も1点、その仲間に入れてもらっています。

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 こうして公の場で絵を見てもらうと、ひと際絵を見ている方の感想の中に予想外の指摘をされてハッとすることが何度かあります。そういう時は体の中を見透かされ、奥深くの臓器が密かに動く様を観察されているようです。
そうして心を言い当てられるのは恥ずかしいですが、ホッと安心するんです。「私は理解されたんだ」と、これは不思議な感覚です。
私も他人の絵を見るときは表面よりも1枚奥の何かを見たいと思って見ています。
構図や配色など難しいことは抜きにして、描いた人がどんな人なのかを絵から考えるとより深く絵の世界に入り込むことができます。
同じ地域に住む人同士共通点を探すよりも面白いです。

 出品していて何ですが、私は最近まで絵を人に見せるのが嫌でした。昔学生時代の人たちは“普通”を求め、私の絵の感想には「ふ~ん」の一言の後こう言うんです、「絵がうまいんだね」。曖昧で、突き放すような冷たい言葉に何度も落ち込みました。
しかし去年縁あって出品させてもらい、会場に緊張しながら足を運んでみれば皆はっきりと絵の感想を嬉々として教えてくれました。嬉しそうな表情で声をかけてくれるのが印象的でした。
この町で絵を見てもらい、見るのはまだ2回目ですが同じ地域に住む人たちと“出力”したものを見せ合える事を嬉しく思っています。
 
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自分が描いた絵の感想を聞くのは非常に大きな糧になります。
「上手ですね」の一言も嬉しいですが、描いている人は具体的に言って欲しいんですよ。「私この色が好き」「この景色はいい」そして、「壁に飾ったらすてきだね」。
絵の感想を言うことは言葉の“出力”ですから、会員とともに展覧会に参加していただきたいです。(Y.Y)
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前川茂利が撮った岩内~働く人たち

 その風景は岩内大火後落ち着いたころの港の様子だった。今とは全く異なる漁港の活気が伝わってくる。
スケソウダラや真鱈がこぼれんばかりに入った木箱や馬車がある。
中型のサメがずらりと並んだ港がある。このサメは一回焼いて壺に醤油で漬けて食べたそうだ。サメは臭みがあって腐りやすいので、そうやって保存したのだろう。

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はえ縄を運ぶ人たちの表情は、みな穏やかだ。今日とれた漁の収穫に安心し満足しているのだろう。
一家総出、子どもも大人も漁の準備や後片付けを手伝っている様子がほほえましい。 
それとは対照的に打ち上げられた破船の写真があったりする。
西風の強い岩内港は全国でも例を見ない築港工事によって守られてきたが、破船の処理は定かに決められていなかったようだ。遺棄された破船は痛々しい。

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岩内の人たちは、家族を養うために農業も営み、半農半漁の生活をしていた。
米や野菜そして魚や貝があれば食べることには困らない。冷害で米がとれない年もあっただろう。でも大漁なら、日銭もたくさん入り、外からの米や、味噌や醤油も買えるだろう。
また屠畜場があったので、その時代では珍しい肉も手に入ったらしい。浜だからこそのつつましいそして豊かな生活がそこにはあった。
後編もぜひ見てみたい。(S.S)

          ☆予告☆
前川茂利が撮った岩内<後編>
           ~街のくらし~

     9月28日(木)~10月29日(日)

共和町の写真家・前川茂利が撮影した岩内の人と風景。
後編は賑わいを見せる岩内市街の姿を紹介。

たら丸ブックが完成しました

木田美術館ではゴールデンウィークのイベントとして、大きな本に見せかけたボードに折り紙で兜を折って、町のキャラクターのたら丸べに子の塗り絵をして貼りつけるというワークショップを行いました。

小さな子から小学生、大人の方も参加してくれて、みんなで『たら丸ブック』を完成することができました
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たら丸べに子が遊びに来てくれるということで、小学生の子たちから、たら丸へ大きな兜のプレゼントが…
喜んでくれたみたい

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そして展示室4で行われていた「前川茂利が撮った岩内」の展示を見て、たら丸べに子の元の姿?を鑑賞…
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9日間毎日開催されたワークショップ、皆さん参加していただきありがとうございました!!(S.N)
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美術館講座2017 昔を偲んで

 馬車に山積みされた魚、今にもこぼれそうで何匹かの魚の尾がすでに地面に付いている写真。
沢山の縄繰りの笊(ざる)をリヤカーで運んでいる写真。重なり合って写っている漁船。
 
 私が昭和43年に岩内に来た頃、歩道の電柱に縄を巻き遥か離れた所で地面に座っている女性。
何をしているのだろうとそっと近づいてみると、両手を忙しく動かして黙々と仕事をしている。
そしてふっと顔を上げにっこりした。縄繰りの写真を見てその頃を懐かしく思い出された。

 今年の第1回目の美術館講座は5月13日(土)に開催された。
まず展示室4に展示されている前川茂利さんが撮影した写真の鑑賞。
前川さんは1930年(昭和5年)共和町の小沢で生まれた写真家で、岩内の漁業・農業に携わる人々の営みや風土を撮影している。

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 写真鑑賞後屋外に出て海沿いを散策、写真に合う風景を探しながら歩いた。
この日は寒くはないが風が強くて、飛ばされそうになる写真を押さえるのを手伝ったり、帽子を押さえたりと忙しかったが、以前漁協があったという所まで歩いた。

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写真に写っている建物が今も残っているのもあったり、以前は町の中心で賑やかだったという中央通りを見たり、岡部学芸員の説明や、近くに住んでいる受講生の一人のその当時の様子を聞いたりして楽しいひとときであった。
もちろんその後のティーラウンジでのコーヒータイムも楽しみのひとつである。(T.T)

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岩内高校美術部卒業記念展~番外編~

2階通路に可愛らしい男の子が目に入り声をかけた。
その男の子とお話しをしていると、柿坂茉弥耶さんが展示室から出てきて、「絵のモデルの子なんです~」と。
以前からこのモデルの子はどんな子なんだろうと気になっていたため、目の前にいることに感激をした。

その子は佐藤充悟(じゅうご)君という近所に住んでる4歳の男の子。
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思わず、「絵よりもかっこいいね~」と言ってしまったくらいとても美少年。
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柿坂さんは進学で岩内を離れますが、充悟君の成長をずっと描き続けていってほしい。
次の作品も楽しみにしています。(S.N)
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